校舎の特色 「 オープン & インテリジェント ]
平成4年4月に新築移転される際,次の5つの理念をもとに校舎がデザインされました。
○生徒一人一人の個性と人格を尊重し,多様な学習形態が展開できること。
○多様な教育メディアの駆使と,高度情報通信技術の利用ができること。
○生涯学習施設としての機能と利用可能性を十分配慮すること。
○地域と学校の持つ固有の風土・歴史・文化・伝統を反映し生徒と地域の誇りとなるよう,格調高いデザインとすること。
○将来の変化,要求に対応できるよう施設と空間に高度のフレキシビリティーを確保すること。
すなわち,教育方法の多様化,個別学習の重視,学校のインテリジェント化,将来ますます増大すると思われるさまざまな教育上の要求に対応し,かつ,生徒にとって健康的で豊かな学習環境を作ることを目標として本校施設の計画がなされました。


教科教室制
 本校は,1992年度4月に,移転全面改築を機に建築設計の有効性を意図して教科教室制を導入した。そして,次のような定義の元で,教育実践を行っている。
普通教科(国語,数学,社会,英語)を含め,全ての教科に「特別教室」を持つ。これは,19世紀の英国のインフォーマル教育に起源があり,欧米はほとんどがこのタイプである。日本では,1981年の沖縄県具志川東中学校が発祥とされ,19年の歴史がある。学習の個別化・個性化・教科指導の資質向上に有効と考えられている。反面,学級への帰属意識の希薄化,教室移動,ロッカー管理に課題が残る。


○施設的な配慮
本校の教科教室制に対する建築上の配慮はとても実際的であり,そのことが日本における同教授システムの中で比較的順調にいった面は見逃せない。すなわち,ホームベイを持たずに教科教室と学級を兼用としたことである。
○成功させる条件
 教科教室制は,究極的には「学級からの脱皮」や「学級の解消」につながっている。そして,集団的で一方的な一斉画一教授形態の弾力化が目的である。現行教育課程や旧態の教育観という縛りがある中では,旧来の方式を織り混ぜながら柔軟に工夫することが求められる。実践する現場の視点として,この方式を成功させるために次のような「必需品」があることを痛感した。
 @オープン・インテリジェントであること
 Aメディアが介在していること
 B家具が介在していること



情報教育
 破格で国際水準の学習情報センターを保有する本校では,情報教育をライブラリー(図書館)とエデュケーション(教育)とテクノロジー(高度情報)の統合と定義して教育実践を行っている。一連のメディアと新しく登場してきたコンピュータは,競合したり排斥し合うものではなくて,ひとつのものに統合されていく。コンピュータは後ろに退き黒幕となってマルチメディアを制御する。生徒の前面には,動画や静止画などの映像・文字・数字・音声・音響などが出てくる。生徒はそれらと対話しながら必要と思う窓を開いて,視聴したり,読んだり,書き込んだり,順序を入れ替えたりして,自分にこだわった学習を進めていける。しかし,そのためには,マルチメディアやインターネットだけが学習空間に姿を現したのでは,新しい教育の見通しはついてこない。これまでの授業システムである,年間計画や単元構成,教材教具,教授組織,学習形態,教室空間利用,学習時間,教授/学習方法,評価などのあらゆる要素を大幅に,質的に変えていかざるを得ない。まさに今,そしてこれからの社会的課題であるデジタル・デバイド(亀裂)の格差是正の鍵として,情報教育の堅実な歩みを目指している。
 現在本校でもっとも力を入れ,取り組んでいるもののひとつがテレビ会議システムである。高速回線の発達を考えると今から急速に普及してくることと予想される。ソフト的にCU−SeeMeとNetMeetingによる方法が考えられるが,ファイヤーウォールが逆に弊害となり外との通信ができなくなっている。しかしながら,この問題も時代の流れや時代の要求度から改善されて行くものと期待している。


構造及び面積

  校舎・・・鉄筋コンクリート造3階建 7678u
  屋体・・・鉄筋コンクリート造3階建 2011u
  プール・・屋体屋上FRP製25m  7コース 400u


1階 昇降・生活スペース
すべての生徒が大人と同じ等身大のロッカーを利用し,中学校生活の基本的スペースとして位置づける。
2階 教科センター(CAI)
生徒は,何時でもオープン(気軽)に先生に話しかけ,相談のできるスペースで,学校と学習活動のセンター(中心施設)として機能する。
3階 メディアトリウム(学習情報センター・学校図書館)
城南中学校固有のコンセプトを持つ図書メディアセンターで MEDIA CENTER & AUDITORIUM の造語。ライブラリ,印刷物,標本等の利用,視聴覚教室(オーディオ・ビデオ,プラズマTV電子ボードなど各種映像等による学習),コンピュータ(デスクトップPC40台)の機能を統合化したインテリジェントな学習情報センター。授業,個人やグループ学習,歓談,集会や特別活動など,現在から将来の多元的な利用を可能にしている。広さは普通教室の約13教室分で,吹き抜けの大空間。隣接して自由読書を目的とした“夢中船”がある。定期的にボランティアの方のお手伝いで,読み語りが行われています。
体育館プール