学力向上フロンティア事業 取組と成果

指導案授業の動画も一部公開しています。

伊万里市立伊万里中学校
 メインテーマはかなり重いものになっていますが,サブテーマ「基礎・基本の確かな定着を図り,個の可能性を引き出す指導法の工夫」に今年度は力を入れて,学力向上に取り組んでいきます。

 本年度,本校は生徒の学力状況や学校の実状から考えて,各教科を支える読み・書き・計算や各教科の基礎的・基本的内容を高めていくことが大切であると判断し,第1の層と第2の層の半分に重点を置いた研究を進めています。
 全ての学習の基礎となるこれらの能力を高め,学習習慣の確実な定着の上に基礎的・基本的事項の定着と学習意欲の喚起を図る手立てを工夫し,主体的な学習へとつなげています。

 何はさておき授業研究が柱ではないかと思います。「確かな学力」の向上のためには指導方法の改善が最重要課題です。評価規準・基準をもとにし,指導と評価を一体化させて,取り組んでいます。
 本年度は,基礎学力向上対策研究部(主),学習指導方法改善研究部(主),総合的な学習の時間推進部,心の教育推進部に分かれ,上記内容を研究しました。来年度は,基礎学力,指導方法改善についての研究部を組織したいと思います。  週5日制により週授業時間数が減りました。学習内容は削減されていますが,学習内容の定着がなかなかできにくくなっています。そこで,上記の点を積極的に授業に取り入れ,指導方法の改善を行っています。指導案にも明記します。
 全教科必ず1回以上は研究授業に取り組むということで,年間12授業プラス1年選択8授業を行いました。私たちの指導方法改善に対する考え方もかなり高まってきています。  どの学級のどの教科の授業も落ち着いた雰囲気で行われているが,集中している割合は「とてもよい。」,「だいたいよい。」が各学年共に6割強を示している。「あまりよくない。」割合が少なくないので,今後の課題です。
第1回 公開授業
・国語 3年「古典を味わおう」 指導案 動画
・社会 3年「私たちの暮らしと経済」 指導案 動画
・数学 1年「比例と反比例」 指導案 動画
第2回 公開授業
・理科 2年「化学変化と分子・原子」 指導案
・英語 2年「Unit7 My Favorite Movie」 指導案 動画
・1年選択教科
     数学(習熟度別少人数授業) 
      マスターコース →基礎的な学習 指導案
      チャレンジコース→発展的な学習 指導案
     国語 社会 英語 音楽 美術 家庭


 充実した授業を行うために,「基礎・基本」を確実に身につけさせる手だての洗い出しを行いました。そして,共通実践することによって,生徒に授業を大切にさせていこうとしています。

 学習効果を上げるためには,「集中力」,「暗記力」,「処理能力」,「1人学び力」,「繰り返し学習力」などが重要となってきます。これらの力が高まるような授業を創造していきたいと思っています。
 「しっかりと聴く。」,「ノートをとる。」,「忘れ物をしない。」,「小テスト」の割合がどの学年も高くなっています。1年生は宿題提出,積極的な発表,復習を頑張っていることが分かります。   1時間以上家庭学習をしている割合は,1年生で61%,2年生で48%,3年生で67%です。中2の全国平均が51%ですから,学習時間が少ないことが分かります。10分以内の生徒の学習時間を増やす必要があります。

 「友達に教わる。」が多く,「先生に教わる。」がやや少ないのが気になります。私たちが関われる時間を増やすことが課題です。今後は,「参考書で調べる。」,「自分でとことん調べる。」等の1人学びの力を更に高めたいと思います。

 本校には,数学科に1名完全な少人数加配がついていますので,第1学年数学科において習熟度別少人数授業を行っています。1年にするか,3年にするか迷いましたが,少人数授業を定着させるということで1年にしました。
 評価規準については,各単元の中で必ず身につけさせるべき基礎・基本としても位置づけます。評価基準は1つの規準に対してなるべく2〜3問以上の基準別の問題例で示し,各問題の正答数に応じて,A,B,Cで評価します。

 テストの解答用紙には,途中の計算式や考え方が書き込めるスペースを設け,個々の学習の到達度を細かくチェックできるようにします。特に重要だと思える評価規準については問題数を多めに設定します。 
 学年全生徒の解答状況をパソコンで入力集計し,問題別・生徒別の正答率を出力して,問題点を見い出します。そして,授業の中での基礎・基本の指導,さかのぼり指導,補充指導に生かしていきます。

 個々の学習意欲や学習環境を高めるために,毎授業時間,復習小テスト,学習用具・課題忘れ,発表回数,学習態度等の点検をし,定期的に学習ノートや数学ワークの点検も行います。これらの項目を点数化していきます。
 復習小テストについては,授業2〜3分前に教科係が配布し始めるようにし,前時の復習に取り組んでいます。また,ワークシートを効果的に使用し,重要事項をしっかりと理解させるようにしています。

 単元末には,各小単元の内容が理解できたか,意欲的に取り組めたかを自己評価させます。また,次の習熟度別コースの希望を取り,生徒との話し合いをへて,個々に合った学習コースを決定し,次の学習に進んでいきます。
 自己評価の集計結果をもとにして,理解できていない小単元については再度補充指導を行っていきます。習熟度別少人数授業のマスターコース(基礎)の人数は10人程度が適当と考え,話し合いで人数を調整していっています。

 年間授業時数を確実に確保するために,1時間1時間の授業を大切にするために,効果的な時間割を作成して,授業を行っています。「この時期に多く欲しい。」,「連続して欲しい。」等の希望に答えています。
 「確かな学力」を身につけさせるためには,学力の第1の層である「読み」,「書き」,「計算」に力を入れて取り組むことが大切であると考え,「国語」,「数学」,「英語」のドリル学習と朝読書を,現在は毎朝の時間に20分間行っています。

 PUT(Power Up Time)学習の国語では,漢字練習,文章の読解,暗唱等を行ってきました。現在は,全校同じ対義語の問題に挑戦しています。最初の10分間ドリル練習をして,5分間で練習した分のテスト問題に取り組んでいます。
 PUT学習の英語では,学年毎に達成目標の単語数を決め,単語徹底暗記に挑戦しています。どの教科も頑張らせる手だてを考えて進めています。英語では満点者数をクラス毎に競い合っています。

 第1・2学期は6校時終了後に25分間のPUT学習を行っていましたので,あまり高い結果は出ていませんが,どの教科に対しても真剣に集中して取り組み,基礎学力の向上に繋がっています。
 生徒に読解力を身につけさせるために,また,学校生活を落ち着いてスタートできるようにさせるために「朝読書」を推進しています。今後手だてを講じる必要があります。ボランティァの方による読み聴かせも実施しています。

 今年度は,どの学年も多様な選択コースを開設し,補充学習や発展学習に取り組ませました。来年度は,より充実した選択教科の時間となるように,工夫改善していきたいと思っています。
 総合的な学習の時間においては,各学年ごとに次のテーマや内容で探究活動に取り組んでいます。
 1年「環境・福祉」
 2年「職場体験学習をもとにした自己発見学習」
 3年「個人研究」

はぐくみたい資質や能力
 課題設定能力,問題解決能力,
 自己の生き方を考える能力
活動例)
 第2学年 総合的な学習活動案
 −職場体験学習をもとにした自己発見学習−
 自己の生き方を考える総合的な学習
 −自己の生き方につながる社会体験学習を通して−

 発表や質問しやすい雰囲気づくりのために,仲間づくりや信頼関係づくりのための活動を推進したり,班活動を充実したりしています。支持的な風土が高まることで,教え合いや学び合いに生かされると考えています。
 今年度は,先進校の研究事例を中心に手探りで進めてきました。教科も全教科取り組んでみました。来年度も各教科の特性を生かした研究を進め,充実させていきたいと思います。  今後,講師招聘による授業研究,学力テスト・アンケート等での正確な実態把握,基礎学力向上の手だて研究,総合的な学習の時間の効果的な運用,家庭学習時間増への取組,学習習慣定着化等課題が山積しています。 

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